硬膜外腔癒着剥離術(スプリング硬膜外カテーテル治療)

 Dr.Racz(米国)を中心に1980年代から始まった手技です。

 背骨付近の神経の癒着(組織がくっつくこと)で起こる痛みで、保存的治療(薬物療法・リハビリ等)で改善しないものに対して行うことができる治療法です。

 カテーテル(細いワイヤー状の管)を用いて行うため、傷が小さくてすみ侵襲(体の負担)が少ないです。癒着した組織または痛みの原因となっている神経近辺に、特殊なカテーテルを通して数種類の薬液を投与して、癒着を剥離したり溶解することで、障害を受けた神経を治療して痛みを緩和することを目的としています。

適応症例は、

  • 椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 脊椎手術後に残った神経症状
  • 脊椎退行性疾患
  • 手術治療を望まれない場合
  • 神経根部の障害による重度の慢性痛